9節・5P


 数日後、千絵の風邪もすっかり治り、放課後、3人はいつもの喫茶店にいて、千絵の横には彩子が座っていた。

「今日は許すわ」

 千絵はニコニコしながら、彩子に言った。風邪の時に、彩子が心配してくれていた事への感謝の気持ちだった。

「でもよかったね風邪が治って」

 松本がニコニコしながら言った。

「私なんかすごく心配したのよ」

「そう。俺に千絵が風邪って伝えると、走って家に帰ったな」

 千絵は彩子の方を見てニコッとした。2人に愛されている事に嬉しかった。

「千絵なんか、すごくうなされていたのよ」

「どんな夢見てたの?」

「昔のことを思い出したの。昔パパが借金作った日のことを」

 それを言うと、みんな暗くなってしまった。

「千絵は可愛そうなのよ。だから家で一緒に暮らしているの。でも、もう姉妹みたいなものだけどね」

 千絵は、彩子の、その言葉が嬉しかった。その後も3人は楽しく笑った。


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