6節・5P
もう夏休みも終わるという頃、2人共、宿題が山のように残していた。時計は夜の11時をさしていたが、2人は仲良くリビングのソファーに座り、夜遅くまで宿題をしていた。
母が来ると、お湯の入ったカップラーメンを2つ持ってきてくれた。彩子がさっき頼んでいたのだ。
「夏休みの宿題、いつも後に回すから、こうなるのよ」
ママはテーブルにカップラーメンを置きながら、口うるさく言った。
「ママ、いいのよ、あっち行ってて」
彩子は鬱陶(うっとう)しそうに言った。
「はい、はい、判ったわ。でもほどほどにして寝るのよ」
「はい」
そう言うとママは寝室に入った。
「さー、食べよ」
千絵の前にはそば、彩子の前にはラーメンが置いてあった。
「あー、私そばがいい、交換して」
千絵は黙って交換した。こういう事はいつものことだったので、千絵も自然に交換していた。食べながら、彩子は言った。
「今日は、朝まで頑張るから。寝ないでよ」
「うん、わかってるよ。今日しないと、2学期には間に合わないからね」
食べ終わると、また黙々と宿題を始めた。でも夕方からずっとしているし能率も悪くなってきている。時計は12時をさしていたころ、さっきのカップラーメンでお腹も膨れ、彩子は眠くなっていた。
「私、眠くなってきた」
そう言いながら、目をこすった。
「でも今日やらないと。2学期が始まるまで、後少しよ」
しかし彩子は気に留めるどころか、驚くことを言った。
「私寝るから、後で答え見せて」
「え!朝までするっていってたじゃない」
「でも、眠たさにはかなわないのよ」
そう言いながら、座っているソファーに横になった。眠りにつくまでには時間はかからなかった。
「なんでこうなるのよ。でもやらないと2学期には間に合わないわ」
千絵は欠伸をした後、気合いを入れた。
「よし、がんばろう」
彩子はもくもくと宿題に取り組んだ。2学期が始まるまでに片づけないと行けないと言う焦りと、みんな寝静まり静かだったので、思った以上に捗(はかど)った。