6節・3P
ママは千絵の突発的な行動にびっくりした。ママに本当に心の底からひたしくできてなかったので、こんな事をしたのは初めてだった。しかし千絵は、そんなことも忘れ、恐怖が先走り、ママの体を強く抱きしめた。千絵の普段とらない行動に、ママは驚いた。
「どうしたの?唯の雷じゃない」
しかし千絵の体は震えていた。
「体濡れているから、そのままお風呂に入りなさい。着替えは、後で持っていくから」
千絵は湯船に浸かりながらも、体はぶるぶる震えていた。手と手を握りしめ、その手が震え、歯はガチガチ言っていた。
体が温まるに連れ、震えも収まってきて、気持ちも穏やかになってきた。
「私、どうして雷がこんなに怖いのかしら?」
冷静に考えると不思議に思える。しかし、暫くすると、もう一度雷が鳴った。千絵は慌てて、湯船に頭ごと潜った。あの時の不幸が始まった日のトラウマがぬぐい去れてない。雷の日は、何か悪いことが起こるような感じがした。