5節・2P
道路の横の緑の並木道は、紺の制服を着た生徒の行列が出来ていた。その行列の中に2人の姿があった。千絵は少し下を向いて歩いていた。
「昨日の数学のテスト難しかったよね」
「私、点数悪いかもしれない」
「今日の国語のテストも難しかったらどうしよう」
2人は仲良く坂を上った。坂を上った先に校門がある。緑に覆われた学校で、少し高台に立っているので、教室の窓からは芦屋の海が見える。授業が退屈なときは、よく教室からボーと海を眺めていた。
点数が悪いと言っても、2人とも成績は優秀な方だ。
今日のテストは思ったほど難しくなく、3時間のテストが終わり、テスト期間も終了した。
「はい、テスト集めて」
テストを後ろの席の人が集めた。
「あー。やっとテスト終わった」
彩子は座ったまま、伸びをした。千絵の方を見ると、千絵はうつむいたままだ。成績はいいのだが、暗かった。