4節・7P
「さー、食べて。お腹空いてるでしょ。いつまでもここに住んでいいのよ」
3日前、その言葉を言われたときは嬉しかったが、今は状況が変わっていた。いくら豪邸に住もうが、パパのいない人生など幸せではない。安アパートでもいいから、パパと一緒に暮らしたかった。
千絵は、これを境に暗くなっていった。いくら明るかった千絵でも、こう立て続けに起きる災難に対して心を修復する方が追いつかなかった。そして明るかった頃とは別人のように、変わっていった。
食事も食べないまま、ベットに入ると、布団を頭からかぶり、泣きじゃくった。
「パパ、どこ行ったの。何で私を見捨てたの。どうして出て行くことを言ってくれなかったの。ママが死んで、パパまでも出て行った。私はどうして生きていけばいいの。パパは、どんなことがあっても私を守るって言ったじゃない」
そう言いながら、パパに貰ったペンダントの事を思い出し、ポケットから取り出した。そして、そのペンダントを強く握りしめていた。
「あの時、私がここの家の庭で寝ようって言ってなかったら、こんな事にはならなかったかもしれない」
自分のしたことに対して後悔し、自分を責め続けた。目を腫らし、いつの間にか眠りについていた。