TOP > 小説 > トゥール・ド・神戸


 店内はハーブのイメージだ。壁紙は落ち着いた優しい緑、床は茶色、テーブルは青紫で、椅子は赤紫。青紫はブルーベリーやラベンダーをイメージし、赤紫はラズベリーやブドウをイメージさせる。そして壁紙の緑は、草や芝生をイメージさせ、床の茶色は土をイメージさせる。店にいながら、自然に包まれているような感じがし、落ち着ける。カラフルな店内は落ち着いた元気を与えてくれた。

 食べ物はシンプルでハンバーガー1種類しかない。それだけ、この店はハンバーガーに自信を持っているのだ。卵やバターをふんだんに使ったバンズを真ん中で切ると、切った部分を軽く、カリッと、香ばしく焼き上げ、バターを塗っている。そのバンズの間には、ハンバーグステーキとして出してもおかしくないくらいの大きさのハンバーグが挟まっていた。噛むとハンバーグの肉汁が出てきて、それが舌の上に流れる。余分な肉汁は流れ落ちることなく、バンズに染みこみ、染みこんだバンズを食べるのも美味しい。香代は目をまん丸にしながらハンバーグを頬張った。

「ここのハンバーガーも美味しいね」

 香代は嬉しそうに山崎の顔を見た。

 山崎がハンバーグを大きく囓ると、中から大量の肉汁が流れてきて舌を刺激した。

「こんな美味しいハンバーグは初めて食べたよ」

 山崎も目を見開き、この感動を香代に伝えた。ハンバーグは柔らかく、噛むたんびにハンバーグの肉汁は流れてくる。

 この店のもう一つの特徴は紅茶が美味しい店なのだ。山崎が頼んだのはアイスジンジャー&レモンティーだ。レモン、生姜をスライスし、蜂蜜につけ、そこから出てくる原液を紅茶で割っている。グラスの紅茶は綺麗な透明な色をしていて、表面には氷とレモンと、ミントが浮いていた。ハンバーガーをほおばりながら、レモンティーをストローで飲んだ。

 香代が飲んでいるのはアイスブルーベリー&レモンティーだ。ブルーベリージャムを紅茶で溶いている。紅茶の香り、レモンの香り、ブルーベリーの香りと、それらがミックスした香りが舌から鼻に抜ける。レモンティーはほんのり優しい味で、それにブルーベリージャムの甘みが旨みを増している。

 そのほかにもラズベリー&レモンティー、ストロベリー&レモンティーなどもあり、韓国のゆず茶とレモンティーを混ぜた、ゆず&レモンティーもある。更に小さく切ったフルーツにレモンティーを混ぜたり、炭酸でレモンティーで割ったり、フルーツの生ジュースにレモンティーを割ったりと、いろいろなアレンジメニューがある。

「こんな紅茶、初めて飲むけど美味しい」

「ここのオリジナルメニューみたい」

「へ〜」

 

 食事を終えると、2人は手を繋ぎ、センター街の色々な店を眺めた。このセンター街は元町まで繋がり、元町からは元町商店街がJR神戸駅のすぐ近くまで繋がっている。老舗の洋菓子店、本高砂屋、神戸風月堂、ユーハイム、ドンク、モロゾフと言った店も多数ある。もちろん服や靴などを売っている店も多い。特に女性物は多い。これに香代が目に止まらないはずもなかった。

 歩く速度の遅くなった山崎の腕を引っ張り、あちこちの店に入った。ビルに入ると下から上まで飽きることなく見、見終わると、また隣のビルに移る。それの繰り返しだ。

「このスカート可愛くない?」

 茶色のフレアースカートを見ながら言った。

「かわいい、かわいい」

「あ!、今の何か気持ちが入ってなかった」

 香代はすねた顔をしながら、山崎の顔を下から覗き込んだ。

「ちょっと待ってて、これ買ったら終わりにするから」

 そう言われると山崎はホッとした。香代は試着すると、山崎に見せた。

「可愛いでしょ」

「うん、可愛い」

「私と、このスカートどっちが可愛い?」

「どっちも可愛い」

 山崎は面倒くさくなってきた。

「あ!、またどうでもいいと思ったでしょ」

 香代は笑顔で言った。お金を払うと、そのスカートを穿いたまま出てきた。

「スカート買うの付き合ってくれたから、今度は山崎君の行きたい所に行っていいよ」

 2人は店を出ると、手を繋いで歩いた。香代はお気に入りのスカートが買えて幸せそうな笑顔を浮かべていた。そしてジュンク堂に入った。ビル全体が本屋になっていて、その中は広く、本と人で溢れていて、広すぎて慣れてないと目的の本を探すだけでもクタクタになってしまう。2人は手を繋いでエスカレーターを上がったり、下がったり、左に行ったり、右に行ったりしていると興味をひくコーナーがあった。神戸のガイドブック、レストラン、カフェを紹介している本のコーナーだ。山崎は、ここで足を止めた。山崎がペラペラと本を捲っている横で、香代も寄り添って面白そうな本を手に持つとペラペラ捲った。

「これ面白いんじゃない」

 香代が手にした本のタイトルは「神戸の美味しいカフェの本」。中にはいろいろと興味持てるカフェが紹介されていた。

「この店、すごいよ」

「え!」

 山崎はビックリした。まるでハリウッド映画に出てくるような外観で、フランスの宮殿を思わせる内装のカフェなどが紹介されているので、その本を買うことにした。

 

 2人は本を買うと、エスカレータで下り、香代は山崎に寄り添った。

「さっそく本に載ってあるカフェに行ってみよ」

 店の1階まで下りると、立ち止まり、山崎がページを捲りながら見ている横で、香代は顔をくっつくくらいの距離に保ち、真剣に見ていた。

「これいいんじゃない。近いし」

「カフェ・ド・ブリュレか?」

「落ち着いた感じがするし、ここにしよ」

「じゃー、ここにしようか」

 山崎が笑顔を見せて頷くと、香代は嬉しそうに笑顔を見せた。店の名前は「カフェ・ド・ブリュレ」。本屋から5分くらい歩いた所で、センター街を少し南に行った所だ。

 店内は高級ホテルの中にあるカフェのように重厚で落ち着いた感じがする。照明の明るさは抑えてあるが、天井、壁、調度品はシックな色合いで、照明の光できらびやかに光っていた。天井、壁、柱、調度品、照明、ソファーにテーブル全てから高級感が漂い、抑えられた照明の光までもが高級な感じがした。

 黒の柔らかい革を使っているソファーは落ち着いた感じがし、ゆったりした2人用のソファーが、テーブルを挟んで2つある。ふかふかなソファーは、もたれると眠れそうなくらいゆったりしていた。2人用なので、横になって寝ることも出来る大きさだ。テーブルは膝ぐらいの高さの位置にあり、綺麗なガラス張りで、照明の光を反射して光っていた。辺りにはアールデコ調の調度品が並べられている。

 ウエイターはスーツをビシッと着こなし、メニューを持ってきた。

「ちょっと場違いかな」

 高級感漂う店内に香代は少し緊張した。

「こんなときは、金持ちのように堂々とするべきだよ」

 山崎も緊張していたが、落ち着いたふりをしていた。更にメニューを開いてびっくりした。コーヒー1杯が700円もする。香代は目玉が飛び出さんばかりに驚き、いつもの笑顔は消えていた。

「お金のことは、気にしなくていいから」

「でも」

 香代は困った表情を浮かべた。

「せっかくだから、思いっきり楽しも」

「そうね」

 やっと香代に笑顔が戻った。香代はアップルクレームブリュレとハニーマキアートを頼み、山崎はピーチクレームブリュレとカプチーノ・コン・ショコラを頼んだ。

 この店は店の名前通り、ブリュレやなめらかプリンの専門店で、さまざまなブリュレ、プリンがある。卵黄、グラニュー糖、生クリーム、牛乳でプリンを作る。牛乳を遣わずに全て生クリームなので、なめらかなプリンが出来る。このプリンと同じ材料を作ってブリュレを作る。フライパンでグラニュー糖を溶かしカラメル状になった所でリンゴや桃を入れてソテーし、大きめの耐熱皿にリンゴや桃を載せ、その上に先ほど作ったプリンの材料で作ったソースを流し込み、オーブンで焼く。焼き上がると、表面にグラニュー糖をまぶして、それをバーナーで一気に焼きパリパリのキャラメルを作る。こうして表面はパリパリで中はとろとろのクレームブリュレが出来る。

 香代は嬉しそうに、スプーンでキャラメルをつつきながら割った。

「ブリュレは、このときの感触が一番好き」

 ソファーに浅く、ちょこんと座り、楽しそうにキャラメルを突いている姿はかわいらしかった。山崎は初めて見るスイーツに、どうやって食べていいか判らなかった。香代の食べ方を見て、見よう見まねで表面のキャラメルをスプーンで突いた。

「甘い」

 山崎はキャラメルを口に入れると、甘さに驚いた顔をした。

「だって砂糖の塊だもん」

「これは僕は、いらないな」

 そう言うと香代は笑った。

「クリームはすごく滑らか」

「ほんと、舌触りがいいね」

 口の中で簡単に溶けた。

「あっ、中からリンゴが出てきた」

 リンゴをスプーンを刺すと、簡単にサクッと切れた。口に入れると美味しく、アップルパイのように柔らかく、甘かった。

「おいし〜い」

 香代はまた感動した。桃もピーチパイのように柔らかかった。

「おいしい」

「このリンゴのサクッとした食感がいいよ。それにリンゴの甘さの中にある、甘酸っぱさが、いいあんばいで。今まで食べたクレームブリュレの中では、ダントツに美味しいね」

「高いだけあって、上手く作ってるね」

「何かアップルパイとプリンとキャラメルを足した感じがする」

 香代は口にリンゴを入れて、最高の笑顔で山崎を見た。

「食べているときは、幸せそうだな」

「それは幸せよ」

 そう言うと、またニコニコと笑顔を見せた。香代はリンゴを食べると、また表面で割れたキャラメルを口に加えて、美味しそうに舐めていた。舐めている間中、笑顔は続き、暫くすると口の中で溶けてきた。

 クレームブリュレに夢中でコーヒーの存在を忘れていた。ハニーマキアートはエスプレッソの上に、ふわふわのスチームミルクがコーヒーカップから溢れそうなくらい盛り上がっていて、そのふんわりしたミルクの上には蜂蜜で格子模様が描かれている。

 カプチーノ・コン・ショコラもコーヒーカップから溢れそうなふわふわのミルクの上に、削ったチョコレートが載せられている。どちらも高級感を感じさせる。豆は厳選した物を使い、高級感溢れるコーヒーカップに入れられて提供される、これらのエスプレッソは1杯1000円もする。ちなみにクレームブリュレは2000円だ。

「コーヒーも芸術作品みたいね」

「フランスはスイーツを芸術作品に仕上げて、イタリアはエスプレッソを芸術作品に仕上げたのね」

「日本は?」

「日本は和菓子も、和食も芸術作品だと思うよ」

「そうね。和菓子も和食も、外国に負けないくらい美しいもんね」

 この店に2人は大満足だった。しかし、「カフェ・ド・ブリュレ」を凌ぐ店に、これから先2人が出会うことになるのだ。

 

 2人が夕食にやってきたのは「グーテンベルク」。ドイツ料理の店だ。店の外観はドイツの城を思わせるように、尖った建物だ。

 店内は広く、天井は高く、200人が一度に座れる大きさで、まるでドイツのビアホールと言った感じだ。長テーブルは1列20人が座ることが出来、対面の人を入れると1列のテーブルに40人の人が座れることが出来、そのテーブルが5列ある。2人が店に入ったときには8割の席が埋まっていた。

 ウエイターやウエイトレスは、大量のジョッキを両手で掴み、忙しそうに動いている。そこら中でグラスを当てる乾杯の音がし、150人近い人の話す声が大音量で、活気に満ち溢れ、まるで日本じゃないような異様な空間だった。仕事に疲れたサラリーマンやOLの癒しの場となり、ここではみんな元気だった。店中に入った山崎と香代は今までと違った雰囲気にテンションが上がってきた。香代は目を輝かせながら、大勢の人を眺めながら席についた。

「すごい雰囲気ね」

 香代は席に着くと、この活気に驚き、山崎に笑顔を見せ、輝いた目で山崎の目を見つめた。

「神戸にこんな所があったんだね」

「私も知らなかった」

 恥ずかしそうな笑顔で言った。大勢の喋る声で相手の声が聞き取りにくいので、自然に声が大きくなる。それで更にテンションが上がると言った感じで、店内は活気に満ち溢れていた。

 2人はメニューを見て、生ビール、ソーセージ、唐揚げ、オムレツ、ハンバーグ、チーズ盛り合わせ、サラダ、生ハム添えメロンなど順番に頼んだ。

「かんぱ〜い」

 ジョッキで乾杯すると、香代は半分まで一気に飲み干した。そして一気に顔が赤くなった。この活気に既にテンションは上がっていた。

「生は美味しい」

「もう赤くなってるよ」

「私、あまり飲めなくて、すぐに赤くなるの」 声のボリュームも自然に上がり、それに伴いテンションも上がっていった。

「やっぱりドイツと言えばソーセージでしょう」

「このソーセージ旨い」

 山崎はソーセージを噛むと、パキッと言う音がして、中から肉汁が出て、ソーセージに混ぜられたハーブの香りが鼻を突いた。

 2人がソーセージを味わっていると、次から次にくる唐揚げ、オムレツ、ハンバーグ、チーズ盛り合わせなどをどんどん食べていった。

「でも、このメロンに生ハムはどうかと思うね?」

「確かに別々に食べた方が美味しいと思う」

 このころには200席がほぼ埋まっていて、テンションはどんどん上がっていった。ウエイターやウエイトレスは入って来たときよりも忙しそうに動いていた。

「まだまだ食べれそうな感じがする」

「追加しようか」

 美味しかったソーセージ数種と生ビールを追加注文した。

「やっぱりソーセージ美味しい」

 噛むとまた違ったハーブが入っていた。

 香代はテンションも上がり、美味しいビールをどんどん飲んでいた。顔は赤くなり、暫く会話も途切れた。

「山崎君は私のことどう思ってるの?」

 香代は少しフラフラしていた。

「ちょっと、酔ってないか?」

 山崎は心配そうに言った。

「わたしは、ね、好き、だよ。山崎君、のこと」

 うるさい店内で大きい声で言っているので、山崎は恥ずかしくなってきた。

「答えないの?」

 そう言うと、周りの客がジロジロ見てきて恥ずかしくなった。

「ちょっとトイレ行こ」

 そう言うと、香代の席まで周り、フラフラになった香代を立たせて、酔いを覚ますようにトイレに行かせた。香代はグラス1杯しか飲んでいないのに、酔っていて、トローンとした目をしている。身長155cmしかない香代は軽く感じた。山崎は後ろから包み込むように抱きしめると、愛おしく感じた。酔っていることをいいことに香代の髪の毛を少しかき分けると、ほっぺたにキスをした。いつも身につけている、白のニット帽、白のニットのマフラー、白のニットの手袋が可愛い。

 山崎はトイレの前でずっと待っていたが、20分ほどトイレから出てこなかった。トイレから出てきたときには、トローンとした目は収まり、さっきよりは酔いも少し収まっているように思えた。山崎を見ると一声を発し、その言葉に驚いた。

「次の店行くぞ」

 やっぱり酔っていたのだ。

 

 外は暗くなっていて、街路樹はイルミネーションで輝いていた。山崎は香代の肩を組み、イルミネーションの中を歩いた。

「今日は、もう帰ろ」

 山崎は酔っぱらっている香代を心配した。

「いや〜、もう1軒行くの〜」

 香代は引かなかった。いつもは明るいのに、違った一面を見て、驚かされた。

「帰ろ!」

「いくの〜」

 香代は酔った勢いを借り、好きと言う気持ちを言いたかったのだ。

「絶対行くからね」

 でも山崎は香代を愛らしく思えたし、可愛く思え、強く肩を引き寄せた。香代はくにゃくにゃして、これでは家まで送れないと思い近くのバーで酔いを覚まさすことにした。

 

 2人はビルの20階まで上がり、そこのバーに入った。店内は暗く、静かで、落ち着いていた。この店にはカップルシートが多数あり、2人で座るには少しゆったりした曲線を描いたソファーが窓の方向を向いて置かれている。ソファーの背もたれは1m50もあるので、座ると周りからは、ほぼ見えないようになっていた。ソファーの前には、小さい丸いテーブルが置かれていた。

 天井から床まで5mもあり、それが全面ガラス張りの窓になっていて、ピカピカに磨かれ、店内のダウンライトの光が反射して映っていた。20階の店内の窓からは無数のネオンが見えた。天井まで5mの真ん中くらいまでは二階になっていて、そこにはテーブル席があり、2階は1階の床面積の半くらいしかせり出してないので、1階にいても視界の邪魔にはならない。2階からももちろん夜景が見え、店内は暗いので1階は視界の邪魔にはなってない。

 六甲山やビーナスブリッジからの遠くの夜景もいいが、間近に見る神戸の夜景も綺麗だった。2人がソファーに腰を下ろすと、一気にリラックスでき、そのムードに山崎は自然に香代の肩に手を回した。香代も少しもたれるように頭を山崎の肩に寄せた。2人の間には沈黙が続き、ゆっくりした時間が流れていった。山崎は青いオリジナルカクテル、香代は赤いオリジナルカクテルを注文した。

 香代は少し酔っていたし、カクテルを飲むよりも2人の雰囲気を楽しみたかった。2人で肩を組み、静かに夜景を見ていると、あたかも2人だけでいるかのように思えてくる。肩を組み、体を寄せ合っていると、疲れた体も癒されていき、いい雰囲気になっていく。山崎は香代の体をガッチリ掴むと、山崎の手には香代の柔らかい体の感触が伝わってくる。カクテルは飲みやすく、山崎は一気に飲み干した。香代がカクテルを飲み干すと、またとろんとした目になり、体の力が抜けふにゃふにゃになった。ソファーの背もたれが高いので、2人の姿は周りから見えず、2人だけの世界に入ることが出来た。

 山崎が香代の髪を撫でると、2人はどちらからと言うのでもなく、お互い体を正面から抱き合った。強く、強く香代を包むように抱き寄せた。2人が寄り添う頭のシルエットがぴかぴかに磨かれたガラスに大きく映った。そしてもう一度、山崎は香代を思いっきり抱きしめた。離したくないと言った気持ちを込めるかのように、ぐっと強く抱きしめると、香代は軽く引き寄せられた。鏡に映った頭がどんどん近づき、唇が重なった。2人の間には、もう会話も何も必要なかった。消すことの出来ない恋の炎が燃えていたのだ。いつまでも、こうしていたい。時が過ぎるのを待って欲しいと思った。香代は、山崎が留学する日が来ないで欲しいと思った。「いつまでも抱き合っていたい」と思った。

 しみじみとしてきて、香代はふにゃふにゃの体で山崎の肩に頭をちょこんと、もたれかかった。「結婚したい」心の中で思うが、山崎の夢のことを考えると、自分がブレーキを踏まないと行けないのだと思い、言葉には出来なかった。それが、更に辛さを増し、出てきた涙が山崎の服を濡らした。今ままで、出会ったことのない、本当に好きな人に出会ったと思えた。

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10へつづく